映画『 きっと、うまくいく』:映画が教えてくれること。-MOVIE REVIEW-

インド映画未経験者の私が、インド映画といわれてイメージするのは、突然のミュージカルシーン、豪華絢爛な王宮、まさに浮世離れ!な世界観。”そのインドノリについていけるのか問題”からインド映画デビューを逃し続けていた。気にはなっていたんだけど。そんな折、推薦されて観たのがこちら。

「より良い将来・より良い人生」を目指して、競争社会へ突き進ませるインドの教育環境を舞台にストーリーは繰り広げられる。社会のあり方への問題提起を含みつつも、学校生活でふざけたり、もがいたりする青年たちの姿は、国は違えども、どこにでも見られる普遍の光景。予想していた宮殿系おとぎ話じゃない、リアルな世界。観る者を置いてきぼりにしない。

学校が舞台になってはいるが、若者向けの青春ドラマに終始していない。学歴至上、成長社会、ジェンダー観など、古い価値観との向き合い方についても考えさせられる。真っ向から対決するだけではなく、飄々といなして笑う主人公たちの姿は、新しい社会の戦い方として学びがある。

とはいえやはり、これはインド映画。期待通りの歌&ダンスシーンを挟み、まんまと一緒に小躍りしてしまう、明るく楽しい高揚感も忘れていない。 泣けて、笑えて、唄えて、踊れる。 この”全部盛り”感で、3時間近い長丁場があっと言う間。 my first インド映画として、最高のチョイスだった。

「人生、うまくいくってなんだっけ?」と見つめ直したいour good life 読者におすすめ。

『きっと、うまくいく』
監督:ラージクマール・ヒラーニ
脚本:ラージクマール・ヒラーニ
原題:「3 Idiots」/2009年制作/インド
上映時間:170分

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