いのちを育む “たね”をつなぎ、みんなでシェアする理由とは?

私たちにとって、欠かすことができない「食べる」という行為。どうやって食材が作られているか。どこで食材を購入するか……。食にまつわる選択肢は、たくさんある。

「食」をテーマに、豊かな暮らしとは何かを探る、本特集。今回お話を伺ったのは、愛知県岡崎市で、私たちのいのちの循環のもとでもある “たね”をつなぎ、みんなで分かち合う活動をしている榊笙子さん。

「たねをまくことで、様々な生き物や自然界からの恵みを感じます。、いろんな生き物たちとの繋がりの結集で、私は生きていると思えるのです。」

そう語る彼女が、なぜたねの取り組みをしているのか。たねを蒔くことは、私たちのGood Lifeにどうつながるのだろうか。

記事内容のインタビュー動画はコチラ

たねをまくことに対して、ハードルを高く感じてる人が多い

「種をつなぐことを通じて人が自然の循環の中に入り、その恵みを味わい、自然といかしあえるようなガーデンがここ「たねつなぐ庭」。私は「人も種」だと思っています。そこで、ここに集う人と人もつながり、いかしあえるようなガーデンになったらいいなと思って、”たねつなぐ庭”という場作りをしています。」と語る笙子さん。

私たちの1食の中には、たくさんのたねが入っていて私たちは毎日「種を食べて生きている」、しかしそれに気が付いてない。本当は、すごく身近な存在であるということを知ってほしいと思うし、本当に気軽に誰でもたねを蒔いてほしいという想いがある。

シェアすることで、人と人とが繋がりあう一つの入り口になる

笙子さんが、”たね”をつなぎ、みんなで分かち合うやり方は、大きく3つある。1つ目は、「種のシェアリング」というスタイルで、みなさんから預かったたねを、何かのイベントなどに持っていき、不特定多数の人にシェアするやり方。2つ目は、実際に会って、たねの交換会をするやり方。3つ目は、お店に設置してある、たねBOXなどでシェアする”SHARE SEEDS”というやり方だ。

たねが入ったボトルには、品種、野菜の特徴、たね蒔きの時期など、たねに関わる情報や名前、連絡先などが記載されており、作った人に電話ができるようになっている。そうすることで、作った人の情報だったり、繋がりができたり。たねを通じて、ローカルコミュニティが作れる楽しさがあるという。

自分の五感を使って体験するからこそ、味わえること

「たねを蒔き、育てているあいだ、土に触れている時間を通じて、この地球上に生きている様々な生き物や自然界からの恵みを感じます。いろんな生き物たちの働きや繋がりの結集で、私は生きてると思えるのです。」と笙子さんは、話す。

人間が、作物の収穫のためにたねをまくとしても、育てているのは土であったり、その土を作ってるのは、たくさんの小さな生き物だ。太陽、風、空気。雨が降ってきた時の喜びは、自分で育てているからこそ、感じることができる。

笙子さんの 「たねをつなぎ、 シェアする」取り組みは、 人と人、 人と自然がつながり合い、 新たなコミュニティの創造につながっている。そういった有機的なつながりを感じることが、 私たちの心を満たし、 豊かな暮らしに繋がるのだろう。

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②United主催 パーマカルチャーデザインコース(11月)
https://permaculture-natureguide.com/archives/program/575

話者プロフィール : 笙子(さかき しょうこ)

パーマカルチャーデザイナー
「Permaculture Garden たねつなぐ庭」住人
「愛知アーバンパーマカルチャー」発起人
「たねとみつばち土と太陽」主宰
「スコシズツ.プロジェクト」共同代表

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