映画『 プロミシング・ヤング・ウーマン』:映画が教えてくれること。-MOVIE REVIEW-

この映画はジャンルとしてはスリラー(wikipediaによると)となっていて、あまり私は見ることのないジャンルだけど、誰かがオススメしていたので、スペイン旅行の飛行機の中で見た。

ストーリーとしては、おそらく30代の女性が主人公。主人公の女性キャシーの親友は、学生時代にその同級生たちに性的暴行を受け自殺してしまい、その事件からの主人公の人生はそれまでの明るさやハツラツさもなくなり、大きく変わってしまったというお話。キャシーは、どうしようもない男性たちを戒めるため、夜毎クラブ通いをし、酔っ払ったふりをして誘ってくる男を脅かす生活をしていた。

ネタバレになるので、ストーリーはこのあたりにして、私が思ったことは、最愛の親友が酷いことをされて亡くなってしまって、その復讐のために手段を選ばないこと、自分の手で裁くということは、例えば法の下や社会的にはやってはいけないことだとしても、それはキャシーにとっては正義なんだろうと思った。

私たちは、社会の中で、これはやってはいけないこと、これはセーフ、これはアウト、という一定のルールの中で生きている。もちろんそのおかげで規律が生まれ社会が成り立っているのだと思うけれど、理不尽な気持ちがそのままになること、第三者にわかってもらえない、十分な調査が行われないこともある。

そんなとき、自分ならどうする?どう自分の中で落としドコロを見つける?

そんなことを考えながらストーリーが進むと、中盤は幸せな気持ちになる場面もあるだけに、最後のホラー要素の凄まじさ、ショック大きかった。

でも、不思議と後味の悪さはなく、この映画を見て、正義は自分で決める、という強いメッセージを受け取った気がした。

『プロミシング・ヤング・ウーマン』
監督:エメラルド・フェネル
脚本:エメラルド・フェネル
原題:「Promising Young Woman」/2020年制作/アメリカ
上映時間:113分

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